文遊吟社 あの句この句
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9月課題「 音 」の鑑賞 徒組の句、の批評。
講師は文遊吟社顧問 江藤一市さんにお願い致しました。
川柳好きの皆さんのお役に立てたら、嬉しいかぎり、 可福
佳句鑑賞( 上手いな〜〜) 入選句及び添削許可より
| 我が家には我が家の音で朝が来る 古屋冨佐子 我が家のリフレーンが利いています。何の衒いこんあくにに好感が持てます。 試したらぷつんと切れた赤い糸 伊塚紅白 『汝試す事勿れ』と誰か(キリスト ?) の金言があります。 恐らく愛情を試したのでしょうね。ということはその関係に全幅の信頼を置いていなかったということですね。余韻のある佳句と思いました。 赤ちゃんポスト命の音をそっと抱く 秀坊 薄命の嬰児を抱き締める温かい腕。善意の満ち溢れた句に心が温まります。 まな板の音が癒した里帰り 羅漢 私の家にも娘が二人居ますが 結婚当時良く里帰りしては母親の手料理を喜び、そして愚痴の色々を零しては帰って行ったものでした。作句意図がはっきり伝わります。 川の字に安心しきる子の寝息 鹿野太郎 子煩悩の両親の笑顔が浮かんできます。すやすやと眠っている寝顔を覗き込んでいる様子が窺えます。 音量を上げて私をさらけ出す 八嶋静波 音声を上げての自己主張。積極的な行動は良いですね。 音無しの構えを決めた日本丸 春爺 捩れ国会で劣勢に立つ与党、強引な強行採決の昔を思うと将に音無し剣法ですね 八月の空に平和を誓う鐘 都留元太 原爆の後遺症に未だ苦しむ多数の人々。『ノーモア・ヒロシマ・ナガサキ』を強く叫ばずにはしもれない。平和を希求する鐘は夏空に鳴り渡る。 豊年を祈る太鼓の音が冴え @暇人 黄金色 の波を渡る秋風に乗って流れてくる豊年祭りの笛太鼓。嬉しい状景ですね。「祈る J は「祝う J としても・・・ 。 幸せを胸いっ ぱいに児の鼓動 鶴家 亀八 両親の慈愛に包まれた子の元気。幸せいっぱいの家庭絵図。 潮騒の海の嘆きを聞いた夜 余尽 嘆いているのは海だけでしょうか ? 夜の海を眺めている作者にも悩みがお有りでは ? ご飯ですよー今日が始まる妻の声 泉 桜子 朝食抜きで登校する子が多いとか。朝飯抜きは主婦のサボ?お宅ではそんな 心配は絶対無いですね。 そして秋孤独に慣れる雨の音 岡はるか 秋雨にひしひし迫る孤狐感。しっとりとした落ち着きのある句ですね。「慣れる J を「慣れた J としたらどうでしょう。 靴音が追いかけてくる夜の道 酒井可福 夜道での背後の靴音は本当に追われているような感じがしますね。殊に地下道などでは靴音が反響して一層不気味。 負の位置で澄んだ音色の老いの笛 八嶋静波 何をしても若さには勝てぬ位置、併し、酸いも甘いも噛み分けた大悟の境地、笛の音も澄んでくる老境。 喚声の渦にどよめく甲子園 都留元汰 公立佐賀高の優勝には九州でも歓声を上げました。 靴の音期待高まる孫が来る 鶴屋亀八 持ってみて始めて知った孫の味。私の若い頃、話といえば孫の事ばかりの先輩が居ました「他に話題は無いのか」と皆に噺られていました。併し自分に孫が出来てからその 心境が理解できました。 せせらぎのビージーエムで避暑気分 中ちょう 涼しそうな川辺ですね。BGMと英字にしたら読みやすいと思います。 |
| 句番52 足音を忍ばせトイレ居候 何だかトイレに居候しているようにも取れますね。 ※・足音も立てずトイレへ居候 ※・居候トイレへさえもそそっと行く 音を立てず瀞かに 句番63 母さんのまな板の音汁の香も 下五に締まりの無いのが難。 下五はきっちりしないと句が緩んでしまいます。 ※ 葱刻む俎板の音母の朝 葱刻むで味噌汁は判ります。 句番 5 音符は言葉躍動にさせました 一寸意味が判り難い。躍動にさせるという言葉はおかしい。 ※ 躍動のリズムが音譜から溢れ 句番25 音の無い世界はきっと寂しかろ その通りでしょうが、そのことを説明しただけでは読者の感興は呼くないでしょうね 句番75 悪政の音が聞こえぬ耳が良い そんなものは聞きたくも無いのは誰の思いも同じでしょう。 ※ 聞きたくも無い悪政の立てる音 句番55 キーガシャン慌て飛び出す俺も野次 雅号では女性のようですが、若し作者が女性だったら下五の俺は相応しくありません。 キーはブレーキの音で、しょうが、キィ(鍵)と紛らわしい。キューンとかキュキュキュとかにする。 「慌てて飛び出す」の「て」抜き「慌て飛び出す」はカタコトのような感じ。 ※ 急ブレーキの音に野次馬飛んで出る 句番32 音高く流れて滝の水しぶき 状景描写の報告句となっています。 ※ 轟音の滝のしぶきに濡れて佇つ 句番72 秋祭り近づき笛の音が響く 「ああ、そうですーか」と読み流される句。感興が湧かないのです。 ※ 待ちに待った祭りも近い笛太鼓 句番31 雑音に耳を押さえて病院へ 本当の雑音か?それとも周囲の人々の言葉か?一寸判断がつき難いですね。 若し家族の反対の言葉・苦言ならそれを感じさせる表現が必要でしょう。 句番26 アンコール望む楽譜の二三枚 アンコールは拍手掛け声などで追加演奏を要求する事。「楽譜の二三枚」が一寸変な感じ。 ※ 熱演へカーテンコール湧き上がる ※ 名演へ拍手喝采アンコール 句番80 間の抜けた音色に浸る休憩所 どういう場所で、度言う状況かが想像し難いのが共感を呼べなかった。 句番 6 聞こえない音は無いのと変わらない 川柳に理屈を並べてみても読者の感興は呼べない。『川柳に理屈は言うな』という金言さえあります。 句番69 秋祭り花火の音が消えてゆく 秋祭りと消えていく花火との関係の薄いのが句に迫力の無い原因でしよう。秋祭りの終わったのが淋しいのであれば、そのように詠む。 ※ 秋祭り終り花火の音もなし (音も消え) 句番37 暗闇のステージ俺は生きている 何を詠みたいのか? 暗闇のステージとは? 音の無い社会、つまり疎外されて孤独な生活という意味か? いずれにしても難解句の分類に入りましょうね。 句番71 何もかも包み込むよな滝の轟音 「滝のオト」と読ませたいのかも知れませんが、「轟音」と書けば「ゴウォン」と読みます。そうなると下五は七音字となりリズムが壊れてしまいます。普通に「滝の音」が良いでしょう。 句番18 涼しげに音もぼんやり遠花火 句もぼやりしてしまいましたね口 ※・涼風に乗って祭りの遠花火 句番54 救急車ピーポの音に胸騒ぎ 「救急車」「ピーポーの音 」はどちらか省、略出来ましょう。 ※ ピーポーピーポーまだ帰らない子を案じ 句番 8 妻ゴロリ食べる前から食べてから この句のゴロリは音ではありません。ゴロリは重たいものが無道封乍に 1 回転がったり、横たわったりする様です。 句番60 ハイヒール音が近づきドアが開く 「それがどうした」という句 ※ 待っていた近づく音はハイヒール こうすれば彼女を待っていると判りましょう |
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